BENTI NENQAの世界〜エチオピアを旅して 最終章Vol.10

エチオピア のシダマ州のGujiグジ 地区 HambelaハンベラにあるMETAD社のALAKAで感じた事は、僕とBENTI NENQAを繋いでくれたJavier浅野さんの起こした”奇跡”とも言える力が源となっている事は間違いありません。


Gujiに入ってから(厳密にいうと多分Hambela)序章で述べて来た外国人を呼ぶ「ファランジ」という言葉が変わって来た事に気付いた...ASANO,ASANO,ASANO...と我々とのコミュニケーションは中々取れないのですが、皆んな笑顔で「ASANO!」って近付いて来てくれたのです...これって凄い事ですよね?メジャーリーガー(僕は野球部出身なモノでつい野球に例えますが)で少し前なら「ICHIRO」(もっと前なら「NOMO」)、今なら「OHTANIーSAN」みたいな存在なのでしょう〜1人の日本人がエチオピア の山奥でここまで多くの人々( 特に子供達!)に親しまれているJavier浅野の魅力は本当に凄い事でしょう。


METAD社のオーナー;Amanからの信頼も絶大で、部下というよりファミリーとしてMETADで活躍しています。日本では持病があり、捨身でエチオピアに飛び込んで行き、コーヒー屋( 他にシェフ、キックボクサー、大手ナショナルチェーンのマネージャーという輝かしい多彩な人生を経て)だった経験を元に農業の世界へ飛び込んで行ったのです。
彼と出会ってなかったら、彼が飛び込みで店に来ていなかったら(今も日本に帰国すると全国;北海道〜沖縄までDOOR TO DOORで昔ながらの営業スタイルでMETADの極上豆を紹介して歩き回っています。本当に凄い人です!!)BENTI NENQAに出会う事も出来なかったし、Amanに会う事、エチオピア に行く事も中々出来なかったと思います。


日本のコーヒー商社さんの行う買い付けツアーとは一種異なる本当の意味でのDIRECT TRADEの始まりであり、今後我々の関係は更に深まり、彼らの開拓する農園のロットの日本での窓口の一つとしてWIN WINの関係を築けていけるパートナーとしての一歩を踏み出す事が出来ましたので....

GEDEBで別れてから我々はMETADのヘッドクウォーターであるアディスアベバに向けて一泊2日の最終工程に入りました。途中、行きにもよったHawassaアワッサのハイレ・リゾートに宿泊( 前回はアフリカあるあるの腹痛に苛まれて、恐怖感はあるもすっかりグジ で復活していたので体調はバッチリでした!)、エチオピアに来て初めて観光らいし事を...毎回買い付けではカッピングや産地巡りに追われ(まあ、目的はコーヒー豆ですので、当たり前ですが)、観光はせいぜい街のマーケットで日本人特有の「お土産買い」位しかないのですが、今回はアワッサの超巨大な湖(まるで海でした!)のSun Set Cruise!!〜しかも運が良ければ野生のカバ!!カバですよ〜さすがアフリカ!!T .I.A?まあ、こういう使い方があってるかは置いておいて...最高のSun Setを暫し堪能〜そしてラッキーにもカバとも遭遇(上の写真の真ん中辺で水面から耳が出ている...)!!何て素晴らしいエンディング(まだ旅は終わっていませんが)...



アワッサでの食事は今回は問題なく(初日以外は多分持ち前の順応性がフル稼働)、翌朝早く最終地アディスアベバを目指して出発〜


やはり帰り道の方が同じ時間を過ごすと長く感じてしまいます...風景は行きよりも見慣れ、ワクワク感もある意味少し郷愁に変わって来て、山羊、牛、ロバ、ツクツクも見慣れて来てしまいますが、やはり急なハプニングは色々あり(路上での色々な状況;書ききれません....T.I.Aです!)ようやくアディスに辿り着きました。


METADのオフィスは街中にあり、本社は綺麗なモダンなビルの中にありました。

やっとAmanとの再会!!日本で開催されたSCAJで9月に会ったので、久しぶりではなかったのですが無性に嬉しい!!だってアディスアベバですよ〜


秘書が出迎えてくれて、僕達は事務所内にあるLaboに通され、METADのカッパー達と出会い、色々な説明をしてもらいました。Amanもようやく現れ、固い握手と共に「Mickey
,Mickeyと!!」再会を喜び合い、今彼らが手掛けている巨大な施設の話やロースタリーをどうするか?今までの精製に比べると格段に自社管理で行える為品質は更にほしょうできるぞ!!みたいなビジネストーク(彼は根っからのビジネスマンで忙しい!エチオピア 生まれですが、アメリカ育ちでもちろん英語でコミュニケーション出来ますし、アメリカでビジネスを学び、大手企業IBM、ノースウェスト、DHL等の勤務経験を積み、今は母国エチオピア を代表するコーヒーマン!!彼はエチオピア の中でも超エキスパートなのです!!)...時間ももったいないので”TIME IS MONEY”、早速アディスの北部の新興地域に現在建築中の”METADの基地”を見せたい!!というノリで早速現地へ出発〜


ダウンタウンから40分位でしょうか〜いくつか新興地域を抜け(本当にエチオピア は現在経済発展しており、凄いバブルな感じでした〜まあ、建物は先日した様に本当にこれで良いのか?という感じのモノもありますが)広大な敷地に向かって脇道(砂利道)に入って行きました。その地域は日本で言えば広大な農地(畑)が広がり、少し先に建設中の巨大な建物が見えて来ました!!


凄い!!
これがMETADがやろうとしていたモノなんだな〜日本で熱くAmanが語っていましたから...




今までのALAKA,GEDEBでは精製としてのウェットミル&ドライミル!
ここは最終工程つまりALAKA,GEDEBで納屋での熟成を終えたパーチメント(殻)付きのコーヒー豆を最終工程として、スクリーンサイズ毎に最新の選別機で選別を行い、パーチメントをハーラーと呼ばれるマシーンで薄皮までに除去し、振動するベルトコンベアーで最終的には人為的に選別を行い(詳しくは完成してから来年是非実働しているところ見てみたいと思っています)格付けした最終精製品が出来上がるまでを今後METADが自ら手がける事により、今まで最終工程をECX等農協の様な公共の集積所(大規模の為、エチオピア では中々個別にこれほどの設備を持つ農園;企業はなく、中米や南米でも限られた農園だけが持つ設備です。ほとんどがコーヒー専門イクスポーターと呼ばれる限られた大手の設備で行われてます。)で行われていた為、混入する可能性はゼロではなかったと説明をしてくれました。今後METADは他の農園の豆も別のラインで設け、METAD ONLYとそれ以外というビジネスも開始する予定で、今期初めて開催されるエチオピアのCOE(
カップオブエクセレンス)の評価会場としてこの新設されるLaboが使用される予定で、焙煎機も設置し、焙煎豆の製造もここで世界のマーケット向けに行われていくという壮大な計画がようやく実現しようとしているのです。





これがAmanの描くCOFFEE BUSINESSなのです!!

Amanの弟のTarikuタリクともそこで会い、Amanから僕の話を聞いていたのでしょう〜凄くフレンドリーでまだ会ったばかりなのに僕らは色々な話を施設を周りながら話し合った。
Tarikuは物腰の柔らかいAmanとまた別の意味でNice Guyでした。Amanの息子がアメリカのマーケットを担当している様でお会いする事は出来ませんでしたが、きっとNice Guyである事は間違いないでしょう〜本当にJavier浅野さんを始め、Nice GuysなMETADとの今後の取り組みは本当に楽しみです!!
*下の写真は最終日の夜ローカルしか行かない様なエチオピアンライブハウスに連れて行って頂き、最後の最後にエチオピアの貴重なエンターティメントも体感出来ました〜
凄い迫力と熱気...知らないかった世界をまた体感出来ました...


こうしてエチオピアの旅は終わりを告げます...


帰りはドバイで夜中6時間ほどトランジットの為、過ごし、眠らないハブ空港”ドバイ”の勢い(上の写真はドバイ空港内のサードウェーブ系カフェ)を感じつつ、2回ともドバイに降り立つ事は出来なかったので次回は是非降りてみたいと思いつつ、その後12時間程度(NZとほぼ同じ位のフライト時間)掛けて成田まで戻って来ました...



コメント