ホンジュラスの至宝〜エル・プラン農園 マドリッドファミリーVol.3

Vol.2からだいぶ投稿が空いてしまいました...丁度コロナ禍の混沌とした状況の中で書き綴っていましたが...遂に1年近く経って最終章が完成...El Planの2020ロットの販売開始しました!!

今回はパライネマ種のナチュラル!!プラムやダークチェリーの芳醇な仕上がりです。冷めてくるとレッドワインの様な味わいが増してくる逸品です〜流石のマドリッドファミリー産!!


いよいよサンタバルバラへ!で終わっていたのでその続きになります。

ワクワクしながらサンタバルバラへ旅立ち、3〜4時間バスに揺られて到着すると地元のカフェでマドリッドさんと落ち合いました。カフェには息子さんが来てくれて彼の息子(マドリッドさんの孫)のDenilsonデニエルソンさんは英語が喋れるので直ぐに仲良くなれました。


デニエルソンさんの通訳の元いよいよ農園へ!!

もちろん農園に行く道中は一応舗装されている道路ですが、やはり山道なので凸凹もあり、ピッカーや農民達(基本的に農民達は周辺に暮らしているし)、ピッカーは季節労働者なので一定期間はその地に暮らしているパターンです。とにかく山道ですが、歩いている人が多い...車とすれ違うよりは人とすれ違う事が圧倒的に多いのが産地の状況です。

El Sauceという農園がマドリッドさんのメインファーム。その中に区画ごとに大好きなフロル・デ・カフェ(レニン・マドリッドさん)やクリスタルそしてエル・プランが存在しているとの事...隣の山にコポ・デル・ミコとその他2つ位の農園を保有しているマドリッドファミリー農園地帯です。


遂にゲートが見えて来ました〜El Suace!!テンションMAXでした。


デニエルソンさんがゲートを開けてくれて、我々は乗って来たピックアップで中に入り込み、その後農園の中を走り抜け、精製所や住居のある場所へたどり着きました。

Gateはやはり侵入者を防ぐ為の必需品で、産地という平和な光景の中にもホンジュラスという国の背景を垣間見れた気がします。ホンジュラスに限らずやはり僕らの行くコーヒー産地は色々な意味で裕福ではない国が多いし、安全とは言えない国も多い為、当然のディフェンスだと思うし、そんな中で生活する生産者達の生活向上と農作物としてのコーヒーの付加価値を上げて行きたい!と願う我々COFFEE GEEKS達はふと現地で気付かされる瞬間なのです。

Ora〜と陽気に出迎えてくれたファミリー、そして遂にマドリッドさん本人も登場!!

確か5人の息子達がそれぞれ農園を任され、頂点に君臨するのがエスティバン・マドリッドさん(父)なのです。話を聞くと、このEl Sauceのある町を作ったと言っても過言ではない人物で彼がコーヒー栽培を始めてから町(と言っても集落の様な感じ)が出来て、人々が暮らし、働き、学校に通い(道中で学校を見ました)、正に生活の基盤が出来ているのです。

マドリッドさんが最初に植えた品種が僕が魅了されたパーカス(フロル・デ・カフェ)の様です。この地に根付いたパーカス種はマドリッドファミリーの代名詞と言っても良い本当に美味しいコーヒーになりました。偶然COEのカッピングで出会ったクリスタル農園もこのファミリーの農園とは知らずに凄く気に入ったので購入しましたが、品種を見てパーカス!ん?産地もサンタバルバラ??間違いないかも...農園主がホセ・エスティバン・マドリッド!!間違いない!!!


そんな想いでサンタバルバラまでやって来て、念願のマドリッドファミリーと過ごし、孫のデニエルソンさんのお陰で会話も出来、残念ながらチェリーは既に収穫終了していた為ウェットミルもドライミルも綺麗に清掃された後でしたが、その年に新しくリノベーションしたドライミルを、得意げにレニンさんが僕らに案内してくれました。



確実に彼らのコーヒーが評価される事で精製所としての設備も向上し、生産性も上がり、クウォリティも上がる、そして良いチェリーを栽培し、良い仕上げが出来れば豆の評価=販売価格も上がり=収入は増える=生活の向上が図れる...


これが産地と我々バイヤーの関係でもありますが、我々バイヤーとしての宿命としては良い豆を彼らが作り、精製して、出荷して→我々バイヤーでもあるロースターが良い状態で保管し、焼き上げ、美味しいコーヒーを作り上げるという循環なのです。

最後に硬い握手を交わし、我々はEl Sauceを後にしました。

Adios, Madrid!! I'll be back...あれから4年...毎年El Planのコーヒー豆を仕入れています。

最近はWBCで優勝したバリスタが使用して一躍脚光を浴びているパライネマ種も彼らの主力品種内なりつつある様です。サビ病に強い品種で味も非常に良く、パーカスももちろんですが、こちらはNZで慣れ親しんできたティモール種とのハイブリッドの為もちろん僕の好みです。

このEl Sauceはきっと素晴らしい気候条件(マイクロクライメット)なのでしょう〜シェードトゥリーがほとんどなく山の麓に位置し、素晴らしい環境で素晴らしいコーヒーが育っているのだ!という事を実感させられました。


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