信じられない大地震(カンタベリー地方、東日本大震災)続編

カンタベリー地方の地震から一ヶ月も経たずに、今度は日本の東北地方を中心に東日本大震災が起きてしまいました。

私自身、去年の11月25日に福島県福島市にカフェ&ベイカリー「KERI KERI ケリケリ」をオープンさせ、5月から本格的に経営に参加する為引越し準備の真っ只中の3月11日午後2時46分頃、マグネチュード9という破壊的な「地震」が津波を起こし、数えきれないくらいの人の命を奪い(死者だけで1万2千人超)、祖先、家族の大切な思い出や長年築き上げれれて来た東北の漁業や農業、生産工場など含めた沿岸のビジネスを一瞬で飲み込み、さらには夢の伝道:東京ディズニーランドをも液状化現象を引き起こさせ、私の父の世代でさえも経験した事のない「未曾有の大震災」が起きてしまいました。

前日、私は経営パートナーと何気ない会話(通常Messengerを使って業務連絡をしています)をした次の日に信じられない出来事が起き、我々の連絡はそれから4日間途絶えてしまいました。何気ない会話といっても、現在の経営課題や今後の計画をいつものように話あっていましたが、いつもより話が弾み、かなり長めだったような気がします。メールを思い返して見てみると、余震が続いていて、「大丈夫か?」みたいな内容も書かれていて、その日まではクライストチャーチの話が一番身近でしたからね。宮城沖も今思えばかなり前触れはあったように思えてなりません。

地震が起きてからの私は、ひたすら電話を掛けましたが福島のパートナーは店も携帯も本社も繋がらない。両親や兄弟はすぐに電話で確認が取れましたが、東北地方、福島、宮城、岩手そして......

「何が起きてしまったのか?」

そしてUstreamというインターネット上の報道番組を見つけ、確か24時間体制で情報に釘付けでした(約一週間)。私の妻の親戚は宮城県の南三陸町に住んでいますし、とにかく「何度も、何度も」映し出される南三陸町の津波の映像(もちろん他の場所もですが)を見ながら、もう頭の中は「ぐちゃぐちゃ」でした。良い事は一つも浮かばないんですね、ああいう時は。でも心の中に、もちろん期待もありました。内陸のほうは「地震大国」日本の建築技術が「きっと守ってくれる!」という過信にも近い期待でしたけど。
クライストチャーチの建物の崩壊を目の当たりにして、日本の内陸部の映像をみると一目瞭然!やはり「先人の教え」にも似た日本の建築基準と技術の素晴らしさ。但し、沿岸部は「想像を絶する被害」を受けてしまい、先人の経験を超えるレベルはやはり我々に力では手におえなかった「自然の猛威」だったのでしょう。この場を借りて、ご冥福をお祈り致します。

もう一つ、この大震災は「大きな問題」を起こし、今も緊張感を感じざるを得ません。それが「福島第一原発」です。福島県はこれにより津波と地震による自然災害と原発の事故による「より多くの危険性と風評被害」を現在も受け続けています。ニュージーランドにいる私にはその一部しか掴めてはいませんが、これはかなりの被害になると予想されますし、放射能という(マイクロシーベルトやベクレル等の専門用語は今やセンチメートルやグラムのように使われています)”見えない恐怖”と戦いながら福島第一原発20Km圏外及びその周辺、そしてケリケリのある福島市の方々達は今既に復興に向けて動き始めています。もちろんケリケリも営業を開始しています。
本当にこの復興に向けて動き出している姿には、心を打たれます。自分には何が出来るのだろうか?そんな事を毎日考え、悩み(そうは言っても家族も居ますので)暮らしてきました。そして今もなお.....

今回の日本への義援金の動きは目を見張る物がありました。日本はクライストチャーチの地震の時に救助部隊を派遣してくれたこともあり、ニュージーランドのジョン・キー首相はまだ復興ままならないクライストチャーチではありましたが、すぐさま救援部隊を日本に派遣、まさに「恩返し」をすぐ実行して見せた。アメリカも「Operation Tomodachi」、韓国や台湾等の芸能人の方からのチャリティーや個人の義援金、中国をはじめ世界各国からの「援助」が寄せられた事に感銘し、日本人有名スポーツ選手や著名人、経済界からも沢山の支援が寄せられ、「一つになろう、日本!」みたいな広告を見ると、本当に心が動かされます。ニュージーランドの日本人な間でももちろん義援金の活動は盛んで、KIWI達もクライストチャーチと日本の両方を助けよう!と今もその活動は続いています。日本だけじゃない!世界が見守っているんだ!!そう強く感じています。もちろん世界ではこの地震に関係なく「革命」や「紛争」も起きている事は事実です。

今こそ「一つになる」、つまり人と人との「絆」がより深まり、家族や友達の領域を超えた「日本」、そして国籍を超えた大きな「絆」が生まれる事でしょう。今まで日本はODAという形で世界に貢献してきた証も今回の義援金や支援活動に見られたとも思えます。

だから私も一人の日本人として、誇りを持ち、そして今後の日本の復興を応援していきたい!そう、切に思います。

まだまだ余震も続き、ガソリンや食料も充分に供給されていない状況が続いてますし、原発の作業に従事している
−名も無き英雄:FUKUSHIMA 50−
の活躍に期待し、何とか時間は掛っても自然界や人体、我々の子孫に最善の結果を出してもらえる事を祈るばかりでありますし、政治、経済界が一体となって被災地の救済処置をとる事が今後の日本の発展に必ず繋がると思われますし、大震災という決して「受け入れ難い」災害ではありますが、ここで生まれた「絆」をこれからの私たちの人生の「財産」として生かしていかなければいけないと思っています。

遅ればせながら私もこの復興に参加していくつもりです。






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